Our Story
なぜ、私たちがやるのか
01 この分野が直面している現実
近年、企業による自然関連の情報開示(TNFDなど)への対応は加速しており、AIや環境DNAなどの技術で生物の分布データ自体は取得しやすくなりました。
しかし、生物多様性を正しく評価するための本質的な基盤は、「どの生物が、どこに、いつ存在していたか」という一次情報と、それを長年現場で観察してきた人間の知見です。データ上は「種名と出現地点」に見えても、現場で自然と向き合ってきた専門家は、気候や土地利用の履歴まで含めてその土地の自然環境を総体として読み解いています。こうした「暗黙知」は、デジタルだけでは代替できません。
一方で、現場を知る人材の多くは高齢化し、若手研究者は業績主義のプレッシャーから現場蓄積型の仕事に時間を割きにくい状況にあります。業界では「人材がいない」と言われますが、私たちは、現場知と暗黙知が活かされないまま失われつつあることこそが本質的な問題だと考えています。
02 悪循環を断ち切るために
人材が適切に評価されないために活躍の場を失い、人が離れ、さらに「いない」と見なされる——この悪循環の根本にあるのは、つながる仕組みも、評価される仕組みもないという構造的な問題です。
この悪循環を断ち切り、自然に深く興味を持ち時間をかけて専門性と暗黙知を磨いてきた人たちが、誇りを持って働ける新しいキャリアモデルを提示したい。その姿こそが次世代のロールモデルとなり、結果的に生物多様性保全の持続可能性を高めると考えています。